ついに日銀がマイナス金利を解除!(その2)

それでは、マイナス金利解除後の日銀の金融政策について予想してみたいと思います。

先ず、今回のマイナス金利解除は、あくまでも、これまでの「異常な金融緩和の状態」から「普通の緩和の状態」に戻る出発点にすぎないということです。

日銀は、「2%物価目標の持続的・安定的実現を目指す」としていますが、「当面、緩和的な金融環境が継続する」とも公表しています。依然として、日本の経済、物価情勢はそれほど強くはないと考えているのでしょう。

実際、消費支出の約4割を占める食料品とエネルギーの価格が、海外での景気の回復によって需要が拡大しているところに、為替相場で円安が進んだこともあり高騰しています。食費代は価格が高騰しても切り詰めるには限界があるため、食料品を中心に価格の安いものが選好されます。

したがって、現在の日本は、物価は上昇してインフレなのに、消費支出は低迷してデフレ的な現象が起きているというインフレとデフレが混在している状況です。

では、日銀はいつ、どの程度、追加の政策金利の引き上げを行うのでしょうか?

4月26日の金融政策決定会合では、日銀は金融政策の現状維持を決めました。そして、同日公表した「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」では、実質GDPは、2024年度0.8% 2025年度1.0% 2026年度1.0%,消費者物価指数(生鮮食品を除く)は、2024年度2.8% 2025年度1.9% 2026年度1.9% と予測しています。

この予測を見る限りでは、今後3年間の日本の経済成長は潜在成長率程度で推移し、物価上昇もまだ目標の2%を持続的に超えてくることはないだろうと、日銀は考えているようです。

市場では、追加利上げの時期を今年の9月または10月と見込んでいるようですが、私は、余程の大幅な円安で輸入物価が急騰しない限り、日銀は今年の追加利上げは見送るのではないかと思います。

早くても追加利上げ開始時期は、2025年前半からでしょうか。また、利上げ幅については、1995年以降日銀の政策金利は0.5%を超えたことがなく、日本の産業界にイノベーションが起こらない限り、政策金利の上限は0.5%と考えています。