2022年の投資環境は、インフレリスクに注意!

昨年の米国FRBの「インフレは一時的」との見通しは、甘かったようです。
1月12日に発表された2021年12月の米国消費者物価指数(CPI)は、前年同月比の上昇率が7.0%と約40年ぶりの高水準になりました。同様にユーロ圏でもCPIが、5.0%(12月)上昇と中央銀行が目標とする物価水準2%を大幅に上回りました。
インフレ(物価上昇)の主な原因として考えられるのは、次のとおりです。
エネルギー価格の上昇:昨年から新型コロナウィルスのワクチン接種が進んだことで世界的に経済活動が再開し、原油の需要が膨らみましたが、OPEC(石油輸出国機構)とロシアなどの非加盟国は、景気の先行きが不透明なことを理由に増産に応じなかったため原油価格は上昇しました。
また、今年に入って、アラブ首長国連邦(UAE)の首都アブダビの石油施設で攻撃とみられる爆発が起き、ニューヨーク原油先物相場(WTI)は、1バレル87ドル台の7年ぶり高値を付けました。
さらに、ロシアによるウクライナ侵攻への懸念など、地政学リスクも浮上しています。情勢が緊迫化すれば、ロシアから欧州への天然ガス供給が滞り、資源価格の上昇に飛び火する可能性もあります。
世界的な生産・物流の停滞:新型コロナウィルスの変異型「オミクロン株」の感染拡大で、海上輸送の混乱や製造業での工場稼働停止により商品が品薄となり、商品価格が上昇しています。
米国の労働力不足による賃金の上昇:米国では、コロナ禍で労働市場から退出した人の復帰意欲が低く、企業が賃金を引く上げても労働者が集まらない状況が続いています。
1月7日に発表された昨年12月の米国雇用統計は、①失業率3.9% ②非農業部門雇用者数19.9万人増 ③平均時給31.31ドル(前月比+0.6% 前年比+4.7%)となりました。
1月26日米連邦公開市場員会(FOMC)後、パウエルFRB議長は、これまでのゼロ金利政策を解除し、3月のFOMCで政策金利を引き上げることを示唆しました。また、年央にも保有資産を減らす量的引き締め(QT)を開始するのではないかと市場では予想しています。
FRBが利上げを開始する時、過去にも相場は大きく下落しています。それに加えて、ウクライナ情勢など地政学リスク、さらには、中国の不動産会社の不良債権問題の深刻化などを考えると、ここは、現在保有のポジションをいったん現金化するか、積立投資をしている人は、積立金額を減額して、当面の間、様子を見た方が良さそうです。


