SPACにみる米国IPO市場のバブル感

米国では、SPACによる新規株式公開(IPO)市場が過熱しています。

SPACとは、聞きなれない言葉ですが、Special Purpose Acquisition Company略語で、日本語では、特別買収目的会社と呼ばれています。

SPACは、企業買収のみを目的として上場する「空箱」会社で、スポンサーと呼ばれる設立者が投資家から資金を集め、通常は上場から2年以内に買収対象となる未公開企業を探して合併する仕組みです。

スタートアップ企業にとっても、SPACと合併することで、短期間で上場することができるメリットがあります。

2020年に上場したSPACは248社で、過去最多だったにもかかわらず、2021年には3月25日時点で既に294社が上場しています。また、その調達金額は約950億ドル(約10兆4,500億円)に上ります。

長引く金融緩和によって溢れかえったお金が、SPAC(IPO)市場や他の株式市場に流れ込んでいるわけです。

しかし少し考えてみて下さい。いかにベンチャー企業大国の米国とは言え、このような多数の、しかも短期間で将来有望な未公開企業を発掘できると思いますか?実際、米国以外にも中国や東南アジアで有望案件を熱心に探しています。

また、既に弊害も出てきており、2020年6月にSPACと合併して上場した電気トラックを開発する二コラは、技術の誇大広告の疑惑が浮上して創業者が辞任し、株価が急落しました。

米国IPO市場が暴落した場合、他の株式市場も大きく調整するトリガー(引き金)になるかも知れません。